ニャーヌッタラ大長老の説法
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お布施について(第23回)

2017(平成29)年8月16日 午前7時30分
於 淨心庵精舎瞑想堂

今日は10日間瞑想の6日目です。セヤードーも元気です。瞑想者も元気です。作務の人々も元気です。元気で功徳を積むのは幸せです。

1番大事なことは信じる力(Saddhā(サッダー)の力)、2番目は心身共に元気なことです。そうすれば自分がやりたい、積みたい功徳を得られます。

信じる力もない、心身共に元気がなければ、日常生活も難しい。功徳を積むことも難しいです。信じる力と心身共に元気になるように頑張ってください。

今回の瞑想者は10日間宿泊瞑想会の経験がありますので、面接の中で1人1人、自分の禅定の段階、智慧の段階について相談することができました。できるだけ続けて頑張ってください。今日話したいことは布施について続けます。

聖者の5つの布施の仕方について、昔々の聖者たち・善人たちは、布施するとき、どのような心で、どのような行為で布施するか解るべきです。解るとき自分の布施は特別な布施になります。

聖者の5つの布施のやり方

1.聖者は布施するとき 信じる力で布施する

1番目は、聖者は布施するとき無明で、怒りで布施しない。信じる力で布施する。信じる力とは、三宝を信じることです。善因善果、悪因悪果を信じること。正しい真理の法を信じることです。

布施とは昔々の聖者たちの行った布施のことですが、この布施は世間の結果も得られます。出世間である道の智慧・果の智慧、涅槃に至るまで善い結果をもたらします。信じる心で、信じる力で、綺麗な心で、自分が持っている物を布施する。

これが1番目の聖者の布施のやり方です。

このような1番目の聖者のような布施をする人は、この布施の結果として、日常生活、自分の財産はふさわしく、完璧になります。布施するとき綺麗な心で、信じる力で布施をすれば、自分の体、顔、姿も綺麗になります。ある人はお金持ちですが、日常生活もできますが、財産もありますが、顔や体が醜いです。

一方ある人は、日常生活もでき、財産もあるし、お金もあるし、顔や体の姿も綺麗です。原因結果です。無明で布施するときぼんやり顔になり、怒りで布施するとき怒り顔になる。原因結果です。でも皆さんはヴィパッサナー瞑想が解っているから、原因結果が解っています。

このように布施とは簡単なことではない。深いです。このような説法を聴くことは、難しいです。ときどき耳に聴こえたり、教える先生がなければ解らない。お釈迦さまの教えとは深いのです。このことを解るために頑張る人は素晴らしいです。

だから1番目として、布施するとき無明でやらない、簡単にやらない。怒りで布施しない。心を込めて布施をする。綺麗な心で、信じる力で、自分ができる布施をしてください。

(次号へ続く)

聖者は布施するとき 信じる力で布施する

聖者は布施するとき 信じる力で布施する
三宝の偉大なる師バッダンタ・ウ・ケサラ大長老(写真左)の右腕であられるお弟子様のバッダンタ・ウ・ニャーヌッタラ大長老(写真右)は、三帰依と共に、戒・定・慧を具え、師の徳とご恩をよく念じられ、ミャンマーから日本へ発たれる前日に、三宝とケサラ大長老へ尊敬合掌礼拝されて、鄭重にお布施を捧げ、ご挨拶されました。

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