ニャーヌッタラ大長老の説法
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お布施について(第1回)

2017(平成29)年8月12日 午前7時30分
於 淨心庵精舎瞑想堂

今日は、布施についてお話ししましょう。

今まで、新宿801教室の説法会の中で、四つの真理、大念住経、十二縁起、七覚支、五蘊、慈経などについての深い説法を説いてきました。今も業(カルマ)について説法を説いています。布施については、この801教室の中で、あまり説くことができませんでした。

前代表の竹田倫子さんからも布施についての説法をお願いされましたが、説く時間がほとんどありませんでした。布施くらいは皆さん理解していると思ったので、セヤードーは話しませんでした。時々皆さんから、セヤードーとの面接の中で、布施について質問されたときには、答えてきました。だいたい皆さんは布施について解かっています。

今回参加している瞑想者は、ヴィパッサナー瞑想がわかる瞑想者なので、布施について少し話します。

布施とは、パーリ言葉では、Danaといいます。

自分の持っている物、財産を手放す、布施する、相応しいところにあげる、与える、寄付することです。自分の財産に対して執着と物惜しみが強い人は、布施の功徳を積むことはできません。執着と物惜しみが少ない人は、自分の財産を手放し、布施することができます。自分の財産に、執着する人、物惜しみがある人は多いです。

自分の財産について、執着と物惜しみの煩悩を無くすために、少しづつできる布施をしてください。ある瞑想者は、瞑想をする前に、ふさわしい、自分のできる布施の功徳を積んで、瞑想を実践しました。これはとても善い習慣です。

瞑想する前に、積んだ布施の功徳の力によって、自分の財産に執着と物惜しみの煩悩を無くすことができます。続けて瞑想を実践すると、禅定とヴィパッサナー智慧が出やすいです。ですから、瞑想をする前に、ふさわしい、自分にできる布施の功徳を積むのは、正しい実践法です。

ある人は、簡単に布施だけしたい、瞑想の実践はしたくないという人もいます。このお寺に毎月毎月布施しています。でもあまり瞑想には無関心。このような人は作務の功徳についてもわからないと思います。

布施だけしたい、でも瞑想はしたくない、無関心。このような人は、次の「4種の人」の中の1番目の人です。

次号へ続く

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