ニャーヌッタラ大長老の説法
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お釈迦さまの聖髪がミャンマー国に奉納された由来-1

2023(令和5)年7月3日
於 淨心庵戒壇

初めての二帰依と三帰依

昨日は令和5年7月の満月の日でしたので、初転法輪経・四聖諦の説法を説きました。
今日は7月の満月の翌日です。今日話したいことは、初めての二帰依と三帰依について説法します。
この事について淨心庵精舎の皆さんと今回参加した7名の会員有志の皆さんも解るべきです。
なぜならば、淨心庵精舎シーマー(戒壇)の2階には、お釈迦さまの聖髪(髪の毛)が納められた、ミャンマー ヤンゴン ボータタウン(BOTAHTAUNG)聖髪塔も存在しています。シーマー(戒壇)の屋上には、シェーダゴンパゴダ仏塔も存在し、法隆寺五重塔も存在しています。五重塔の歴史については、皆さんはよく理解していると思います。
シェーダゴンパゴダとお釈迦さまの聖髪(髪の毛)・聖髪塔については、二帰依の履歴や二帰依の時代を勉強したら、皆さんは解ります。

まず最初に「二帰依」。次は「三帰依」について説法します。これらは深い言葉です。最初の「二帰依」と言う言葉は、日本にも存在します。この言葉が存在するので仏教を研究する人は二帰依の意味が解ります。三帰依も解っています。

二帰依の時代と三帰依の時代があります。二帰依については皆さんも以前勉強したタプッサ(Tapussa)というお兄さんとバッリカ(Bhallika)という弟、このミャンマー人兄弟の履歴がパーリ聖典に説かれており有名です。

お釈迦さまが正覚後
最初に出会う二人の兄弟

お釈迦さまは、35歳のとき、B.C.589年5月の満月のウポサタの日に、正覚を得られてブッダに成られました。お釈迦さまは、覚りを得て、ブッダに成ったばかりの七週目の49日に、インド・ブッダガヤの菩提樹の近くにあるレンロンという樹の下にお座りになられていました。
その時、タプッサ(Tapussa)というお兄さんとバッリカ(Bhallika)という弟の兄弟は牛車でミャンマー国のウッカラーパ・ザナパダという町からマッジマデーサというインドの中部地方に商売をするために来ていました。その途中、樹の下で瞑想をされている仏陀となられたお釈迦さまにお会いしたのです。
この二人が、お釈迦さまと最初に出会うことは幸福です。
お釈迦さまが正覚後、まだ、誰ともお会いする前に、まず最初に、この二人がお会いしました。

タプッサとバッリカの兄弟は、インドで商売をするためにヤンゴンを出て、インドのバンドゥワ港に到着しました。彼らは牛車に荷物を載せて、お釈迦さまの菩提樹の木の近くに到着すると、天の神からの声が聴こえてきました。

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