ニャーヌッタラ大長老の説法
37
お布施について(第8回)
2017(平成29)年8月13日 午前7時30分
於 淨心庵精舎瞑想堂
例えば、布施するとき、自分に10,000円あれば、10,000円全部を布施しない。もし10,000円があれば1,000円ぐらい布施して、残ったお金は、自分の日常生活や体の健康のために、ふさわしく使ってください。
自分のできる布施を、信じる力で、智慧の力で、ヴィパッサナー智慧を具えて、心を込めてきちんと布施をしてください。
そのとき、世間の功徳である、日常生活においての善い結果が得られます。ヴィパッサナー智慧に基づいて、出世間の功徳である、道の智慧・果の智慧、輪廻解脱、涅槃への因縁にもなります。
布施をするときは、どのような布施でも、
Idaṃ me puññaṃ nibbānassa
paccayo hotu.
この布施の功徳によって、
生・老・病・死などの、
すべての輪廻の苦しみから解放され
涅槃の因縁になりますように
と、心を込めて布施したら、この布施の功徳の結果は高いです。
皆さんはしばしば布施していますから、布施について理解するために、セヤードーは、お釈迦さまが教えたとおりに、詳しく話しています。このようにお釈迦さまが教えられたとおりに、自分の財産の中からできる布施をすれば、皆さんの布施は、dāna pāramī(布施の波羅蜜)になります。波羅蜜とは昔々の聖者たち、善人たちの実践法です。
自分の財産の中から、自分のできる布施をやりたい心は素晴らしい心です。
(次号へ続く)