お布施について(第24回)
2017(平成29)年8月16日 午前7時30分
於 淨心庵精舎瞑想堂
2.聖者は布施をするとき 尊敬して布施する
聖者の布施のやり方の2番目は、聖者は布施するとき尊敬して布施をしています。尊敬とは、自分の布施する物がちゃんと綺麗になるように整えて準備して、布施する物を尊敬することです。
準備した後は、相手の手に供養するときにも相手を尊敬して丁寧に布施をするのが、善いやり方です。
簡単にやらない。心を込める。布施する物に対しても、布施を受け取る人に対しても尊敬するのは大事なことです。このように実践して布施すると、自分自身が積んだこの布施の功徳によって善い結果を得ます。財産、日常生活ができること、お金、住む場所など、善い結果を必ず得ます。
これだけではない。布施するとき尊敬すれば、相手から尊敬されるという結果も得ます。これは布施するとき布施する物に対しても、布施を受け取る人に対しても尊敬した結果です。布施の功徳と、尊敬の功徳の両方の功徳の結果を得ます。このことをはっきり理解してください。
ある人はお金あります。日常生活もできます。家も立派です。でも人から尊敬されない。自分の子供からも尊敬されない。これは何の原因、何のカルマですか?
よく考えてみると自分は布施するとき尊敬しない。布施を受け取る人に対しても尊敬しない。尊敬すべき人にも尊敬しない。ですから、その人は誰からも尊敬されない。
このように、尊敬も大事であることを理解して、尊敬して布施して、尊敬して功徳を積んでください。皆さんの様子を見たら、作務の人々は、お寺の作務、比丘サンガの作務や瞑想者の作務を頑張っています。朝食・昼食を、比丘サンガに対して尊敬して準備して行っています。
このようになるためにセヤードーは、瞑想が解る人を選んで、台所に入って作務をさせています。以前は瞑想がわからないお手伝いさんが台所に入っていました。お手伝いさんは法のことも尊敬のこともわからないので、その後は断りました。
今、淨心庵の様子はとてもいいです。瞑想が解る人が台所に入って、瞑想の解る人の作ったご飯、料理は心がこもって、優しい味で、安心です。供養するときも朝ご飯・昼ご飯を比丘サンガの前に並んで托鉢、尊敬して供養しています。瞑想者の朝ご飯・昼ご飯も、作務の皆さんは、よく準備して綺麗に整えて心を込めて供養いたします。瞑想者にも尊敬しています。瞑想者は戒・定・慧を実践しているので、瞑想者を尊敬することは、すなわち法を尊敬することです。
個人的に尊敬することではありません。セヤードーが托鉢するときも、個人的に尊敬するのではありません。比丘や見習い出家も戒・定・慧を実践し、お釈迦さまの教えのとおりに実践しています。
このような見方で尊敬してパーリの言葉を念じて布施をしてください。
Saṅghassa dema
Idaṃ me puññaṃ nibbānassa
paccayo hotu.
サンガに布施します。
この私の功徳によって
すべての苦しみから離れて
涅槃への因縁になりますように
このことを解るために教えています。淨心庵精舎では、セヤードーが教えたとおりになったので、セヤードーは安心しました。皆さんも功徳を得ました。
ある人はこのことが解りません。淨心庵に来る人は目で見て、耳で聴いたから解っています。このまま未来もずっと比丘サンガを尊敬して、供養する物を準備して尊敬して布施してください。
瞑想者も三帰依と共に八戒を善く守って、戒・定・慧を実践してください。作務の人々も、尊敬の心で、お世話して、朝ご飯、昼ご飯などの準備をして、心を込めて供養してください。
3.聖者は布施するとき ふさわしい時期に必要な物を布施する
聖者の布施のやり方の3番目は、聖者たちは布施するときふさわしい時期に必要な物を布施します。布施したからこの布施の結果として、自分の財産、日常生活、自分のお金、自分の家といったふさわしい結果を得ます。この結果だけではない。自分が必要な時期に、必要な物を得ることができます。何故でしょうか?
必要な時期に、ふさわしい時期に必要な物を、きちんと見て布施したから、自分もふさわしい時期に必要な物を必ず得ます。だから布施は簡単に行わないで、自分のする布施はふさわしい時期であるかどうか、この布施を使う人、受け取る人にとって必要かどうかをよく考えて、心を込めて、布施したら素晴らしいです。
よく考えずに簡単にやらない。思いやりの心で、必要なふさわしい時期に必要な布施をすると善い結果をもたらします。だから皆さんも、どんな布施をするときも、ふさわしい時期に必要な物を布施するように気づいて注意してください。
今日は聖者の5つの布施のやり方の3つまで終わりました。あとの、残っている2つはふさわしい時間に説法を続けます。それでは今日は宿泊瞑想会の6日目ですので、出来るだけ続けて瞑想を頑張ってください。礼拝しましょう。
(次号へ続く)